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簡易金型の費用はどのように決まる?価格を左右する条件を解説
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試作や小ロット生産で簡易金型(簡易型)の活用を検討する際、多くの方が気になるのが「費用がどのくらいかかるのか」という点ではないでしょうか。簡易型は量産金型と比較して低コストで製作できる点が魅力ですが、実際の見積り金額は案件によって大きく異なります。
本記事では、簡易金型の費用を左右する条件について整理したうえで、特に価格への影響が大きい「材料」を中心に詳しく解説します。

簡易金型とは
簡易金型(簡易型)は、量産金型ほどの耐久性を必要としない、試作・小ロット生産向けの金型です。モールドベース(金型の外周部)を新たに製作せず、既存のベースにコア部のみを組み込むカセット方式が一般的で、この構造によって製作期間とコストを抑えることができます。
一方で、量産金型は数万〜数十万ショット以上の生産に耐えうる設計・材質が求められるため、製作費用・期間ともに簡易金型を大きく上回ります。
簡易金型の費用を左右する主な条件
簡易型の見積り金額は、主に以下のような条件によって変動します。
- 使用する材料(材質・グレード)
- 製品形状の複雑さ
- 型のサイズ・面数
- 想定ショット数(生産数量)
- 納期
- 表面処理・仕上げの要否
このなかでも、費用への影響が特に大きいのが「材料」です。次項で詳しく見ていきます。
費用を最も左右するのは「材料」
簡易型の費用を考えるうえで、まず押さえておきたいのが材料選定です。同じ形状・同じ精度の型であっても、使用する材料によって費用は大きく変わります。
アルミ材と鋼材のコスト差
簡易型には、主にアルミ材または鋼材(プリハードン鋼など)が使用されます。
アルミ材は加工性に優れており、切削加工にかかる工数・時間を抑えられるため、材料費・加工費の両面でコストを抑えやすいのが特徴です。短納期・低コストを重視する試作段階では、アルミ材が選ばれるケースが多く見られます。
一方、鋼材は耐摩耗性・耐久性に優れる分、加工に手間と時間がかかり、材料単価もアルミより高くなる傾向があります。ただし、その分ショット数を伸ばせるため、「試作段階だがある程度のロット数をまとめて生産したい」というケースでは、鋼材を選定することでトータルコストが結果的に抑えられる場合もあります。
材質グレードによる違い
同じアルミ材・鋼材のなかでも、材質のグレード(硬度や熱処理の有無)によって価格は変動します。成形時の熱・圧力による型の消耗を考慮し、成形材料の特性(樹脂の種類、ガラス繊維の含有量など)に応じて適切な材質グレードを選定する必要があるため、この選定次第で費用も変わってきます。
材料選定は「何ショット必要か」から逆算する
材料選定で失敗しないためのポイントは、「試作で何ショット必要なのか」を明確にすることです。数十〜数百ショット程度であればアルミ材で十分対応可能なケースが多い一方、数千ショット規模になると、アルミ材では摩耗や変形のリスクが高まり、鋼材の検討が必要になることもあります。
必要ショット数を事前に整理したうえで相談することで、オーバースペックによるコスト増や、逆に材料強度不足による型の破損・再製作といったリスクを避けることができます。
材料以外に費用へ影響する要因
材料以外にも、以下の要因が費用に影響します。
形状の複雑さ アンダーカットや細かいリブ、深い穴形状などがある場合、型構造が複雑になり、加工工数・スライド機構の追加などでコストが上がります。
型のサイズ・面数 製品のサイズが大きいほど、また型の分割面数(面取りの数)が多いほど、加工時間・材料使用量が増え、費用に反映されます。
納期 急ぎの製作を依頼する場合、加工の優先度を上げる必要があり、費用に反映されることがあります。余裕のあるスケジュールで依頼できると、コストを抑えやすくなります。
簡易型の費用を抑えるためのポイント
費用を抑えるためには、以下のような工夫が有効です。
- 必要なショット数を明確にし、オーバースペックな材料選定を避ける
- 形状をできるだけシンプルにする(試作段階で許容できる範囲で)
- 分割面数を最小限にとどめる
- 見積り依頼時に用途(試作評価・小ロット生産など)を明確に伝える
特に「材料選定」と「必要ショット数の明確化」は、費用と品質のバランスを取るうえで最も重要なポイントといえます。
簡易型を活用した加工事例
当社では、簡易型を用いた試作対応により、コストと納期のお悩みを解決してきた実績が数多くございます。ここでは、その一部をご紹介します。
当社の簡易金型の事例のご紹介
① 評価試験用部品

こちらは、各種評価試験に使用する部品を、簡易型を用いて製作した事例です。
お客様では量産用金型の製作を進めていましたが、当初のスケジュールよりも遅れが生じ、量産開始までに落下試験をはじめとする各種評価試験を十分に実施する時間が確保できない状況となっていました。
そこで、「評価試験を予定通り進めるため、簡易型で試作品を製作してほしい」とご相談をいただきました。
対象となる型は全12面と多かったものの、簡易型の製作から試作品の製作、納品までをわずか30日で対応。短納期で試作品をご提供したことで、必要な評価試験を予定通り実施することができ、その後の量産化もスムーズに進めていただくことができました。
② サイドブレーキ成形品

こちらは、簡易型を用いて製作した樹脂製サイドブレーキ部品の事例です。
成形自体に技術的な問題はなかったものの、20日という短納期を希望されていたため、対応可能な業者が見つからず、当社にご相談をいただきました。1,000社を超える幅広い部品調達ネットワークを活かし、ご希望どおり20日での短納期納品を実現しました。この対応を高くご評価いただき、現在も継続的にご依頼をいただいています。また、製品形状には無理抜きが必要な箇所がありましたが、製品にキズを付けることなく成形しています。
③ 測定機部品

こちらは、支給材料を用いて簡易型で成形した測定機部品の事例です。
成形自体には特に問題がなかったものの、短納期での対応が可能な業者が見つからず、当社にご相談をいただきました。独自の部品調達ネットワークを活かし、11日という短納期での納品を実現。この対応を高くご評価いただき、現在も継続的に部品加工のご依頼をいただいています。当社では、こうした加工ネットワークを活用しながら、お客様が求める納期・コストに応じた最適な加工方法をご提案しています。
簡易金型ならワンストップ部品加工センターにお任せください
今回は、簡易金型(簡易型)の費用を左右する条件について、特に材料選定を中心にご紹介しました。ワンストップ部品加工センターを運営するSST設計開発センター株式会社では、1,000社を超える独自の加工ネットワークを活かし、お客様の用途・数量に応じた材料選定から簡易型の製作まで、ワンストップで対応しております。お困りの方はぜひ当社までご連絡ください。
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